こんにちは。まじこです。
長野県の天気予報でよく聞く「北部」「中部」「南部」。
「北信」「東信」「中信」「南信」とは違うの?
北信・東信・中信・南信 ってなに?長野県は4地域に分けられている!の記事で長野県を4つに分けた地域を紹介しましたが、長野県にはもうひとつ分け方があるんです。
天気予報時に用いる気象区分で分けると「北部」「中部」「南部」の3つになります。
↑これが4地域の分け方。
ここに、気象区分で分けた「北部」「中部」「南部」の境目に赤い線を入れると下のようになります。
ざっくり言うと、十字に4分割するか、縦に3等分するか、という感じ!
こうやって見比べると、非常にややこしい地域があることがわかると思います。
長野オリンピックの会場となった白馬村は「北部」だけど「中信」だし、
御神渡りや花火大会が有名な諏訪湖がある諏訪市は「中部」だけど「南信」だし、
御嶽山がある王滝村は「南部」だけど「中信」だし…
…ややこしい!!
この記事では、気象区分で分けた「北部」「中部」「南部」についてそれぞれ詳しく説明していきます。
●「北部」「中部」「南部」
「北部」「中部」「南部」という言い方は、主に天気予報のときによく聞く分け方です。
画像はどちらもSBC(信越放送)の公式HPより
気象区分による分け方で、長野県を地域分けするときに一般的に用いられる4地域「北信」「東信」「中信」「南信」とは違います。
色別に、上から「北部」「中部」「南部」です。
南北に3分割されていますね。
●長野県の10広域
「北部」「中部」「南部」という大きな3つの分け方の元となる10広域というものが存在します。
画像は長野県の公式HPより
地方事務所の管轄に準じて県によって細分化された10地域のことです。この10の地域を南北に3分割したものが「北部」「中部」「南部」という気象区分となります。
10地域は以下の通りです。
・佐久(さく)・上田(うえだ)・松本(まつもと)・諏訪(すわ)
・上伊那(かみいな)・ 木曽(きそ)・南信州(みなみしんしゅう)
●北部(ほくぶ)
10地域の
北信(ほくしん)地域・長野(ながの)地域・北アルプス(きたあるぷす)地域
の3つが北部に属します。
・北信地域(ほくしんちいき)
北信地域は、冒頭で触れた4地方に分けたときの「北信」とは違うので非常にややこしいです。
天気予報では北信地域ではなく「中野・飯山地域(なかの・いいやまちいき)」と言っている場合が多いです。
県の最北部に位置する豪雪地で、志賀高原・野沢温泉・斑尾高原などのスキー場や、湯田中・渋・野沢などの温泉が有名。
・長野地域(ながのちいき)
長野市の善光寺周辺、「蔵の町」の須坂市、北斎と栗の町である小布施町など、古い町並みが残った地域。
飯綱、黒姫高原などスキー場も多くありますが、長野市街地は北部の中では比較的雪が少ないです。
・北アルプス地域(きたあるぷすちいき)
北アルプスのふもとに位置する豪雪地です。長野オリンピックの舞台となった白馬・八方尾根など、スキー場が多くあります。
大町市の「大」、北安曇郡(池田町・松川村・白馬村・小谷村)の「北」を合わせ「大北(だいほく)地域」とも言われます。
天気予報では北アルプス地域ではなく「大北地域」と呼ばれることが多いです。
※天気予報でよく使われる「山沿い」について
雪の時期になると天気予報で「北部の山沿いは…」という言い方をよく聞きます。
この「山沿い」について、長野地方気象台の公式HPに以下のように記載してあります。
「山沿い」は長野県北部の冬期間(11月頃~3月頃まで)の降雪のみを対象に使用し、 「長野地域」の一部(長野市の一部(旧戸隠村・旧鬼無里村)、高山村の標高800m 以上の地域、飯綱町、信濃町、小川村) 及び「大北地域」の大部分(小谷村、白馬村、大町市の標高800m 以上の地域)を「山沿い」と呼称します。
引用元:長野地方気象台 公式HP
なるほど、北部の山沿いは雪が多い地域のことだったんだ!だから北部に雪マークがついていても雪じゃないことが多いんだ!
私は北部の中でも平地に住んでいますが、天気予報で北部に雪マークがついていても実際には雪が降らないことがよくあります。
私の周りにいる地元の人たちは、「雪の予報は山の方の話で、こっちはまだ降らないよ」という感じで、空の様子や周りの山の積雪具合などで平地の天気を判断したりてます。
「あの山に雪が積もってきたから、こっちの地域のタイヤ交換は来週あたりじゃない?」とか、天気予報に頼らない雪予報ができるんですよ!地元の人、すごい!
●中部(ちゅうぶ)
10地域の
佐久(さく)地域・上田(うえだ)地域・松本(まつもと)地域・諏訪(すわ)地域
の4つが中部に属します。
・佐久地域(さくちいき)
北に浅間山、南に蓼科山、八ヶ岳がある自然に恵まれた地域です。軽井沢は観光地としても有名。
・上田地域(うえだちいき)
1583年に真田昌幸が城を築いた上田市や、「信州の鎌倉」と呼ばれる塩田平(しおだだいら)など、歴史を感じさせる町並みがある地域。
別所温泉・丸子温泉郷などの温泉や、菅平高原・湯の丸高原などのスキー場が有名です。
上田市の「上」、小県郡(青木村・長和町)の「小」を合わせ「上小(じょうしょう)地域」とも言われます。
・松本地域(まつもとちいき)
美ヶ原高原・上高地・乗鞍高原などの山々と、平野の安曇野がある自然豊かな地域。国宝松本城のある城下町でもあります。
・諏訪地域(すわちいき)
県内最大の湖である諏訪湖と、八ヶ岳・蓼科高原・霧ヶ峰高原などの山々がある地域。また、精密機械工業が盛んな県内屈指の工業地域でもあり「東洋のスイス」とも呼ばれます。
●南部(南部)
10地域の
上伊那(かみいな)地域・ 木曽(きそ)地域・南信州(みなみしんしゅう)飯伊地域
の3つが南部に属します。
・上伊那地域(かみいなちいき)
南アルプスと中央アルプスの間にある地域。中央自動車道から東京へも名古屋へもアクセスしやすく、豊かな自然を求めた観光客も多く訪れます。
・ 木曽地域(きそちいき)
島崎藤村の小説『夜明け前』の冒頭「木曽路はすべて山の中である」の通り、山に囲まれた地域。
中山道六十九次の宿場が文化遺産として昔のまま保存されています。
・南信州(みなみしんしゅう)飯伊地域
飯田市の「飯」、下伊那郡(大鹿村・高森町・松川町・豊丘村・喬木村・阿南町・阿智村・天龍村・下條村・泰阜村・売木村・根羽村・平谷村)の「伊」を合わせ「飯伊(はんい)地域」とも言われます。
●まとめ
「北部」「中部」「南部」とは、長野県を気象区分で3つに分けたときのそれぞれの名称です。
その3分割の元となっているのが「長野県の10広域」という、県によって細分化された10地域。
・佐久(さく)・上田(うえだ)・松本(まつもと)・諏訪(すわ) → 中部
・上伊那(かみいな)・ 木曽(きそ)・南信州(みなみしんしゅう) → 南部
長野県を地域分けするときに一般的に用いられる4地域「北信」「東信」「中信」「南信」とは違うので注意が必要です。
「北信」「東信」「中信」「南信」についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
最後まで読んでいただきありがとうございました!